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新和実業株式会社は熱処理設備・温度制御・雰囲気制御・湿度計測の専門メーカです。

TEL. 0565−28−8822

〒471-0855 愛知県豊田市柿本町6丁目9番地11

CRDS微量水分計による水分計測CRDS SYSTEM

待望の日本製CRDS微量水分計による微量水分(低露点)計測システム

新和実業株式会社では,日本国内で開発・製造されたCRDS微量水分計を使った微量水分(低露点)領域専用の露点計測システムのご提供を開始しました。

CRDSとは,キャビティーリングダウン分光法(CRDS:Cavity Ring-Down Spectroscopy)の略です。
新和実業株式会社では,神栄テクノロジー株式会社が産業技術総合研究所などと共同開発した国産で最新のCRDS微量水分計を利用し,低露点領域(-100℃FP〜-55℃FPの霜点領域)専用の台車式低露点計測システム,または台車式微量水分量計測システムとしてお客様にご提供します。

これにより,ついに技術的に課題のあった微量水分(低露点)領域の水分量や露点(霜点)の連続計測に道を拓くことができました。

これまで待望されてきた日本製のCRDS微量水分計です。修理等のメンテナンスも日本国内の拠点にてご提供します。

【ご提案】
-80°〜-55℃の低露点(霜点)領域の計測が中心の場合,鏡面冷却式露点計(低露点仕様)を利用する場合に比べてコスト面や耐久性の面でメリットが大きい場合があります(特に液体窒素を気化させた窒素ガスの露点管理など)。
ただし,露点計測対象のガス種により対応が難しい場合がありますので,詳細は弊社までご相談下さい。



微量水分領域対応 台車式水分計測システム(例)
(-55℃FP以下の低露点領域対応 台車式露点計測システム)
キャスターおよび取手の無い定置式(アングル架台付き)での製作も可能・ペーパーレス記録計はオプション。
計測するガス種や水分範囲に応じて継手は最適なものに変更します(フィルタや流量計の有無なども含めて)。
台車のガスのIN/OUTの位置はお客様のご希望に合わせて変更できます。
台車にお手持ちの静電容量式露点センサの精度確認(比較校正)用の機器類を搭載した仕様も製作可能です。
この図の例は,金属熱処理設備向けの低露点仕様で従来の鏡面冷却式露点計(低露点仕様)の置き替え用と
して設計したものです。


CRDS微量水分計とは?

CRDSとは,キャビティーリングダウン分光法(Cavity Ring-Down Spectroscopy)の略で,CRDS微量水分計とは,このCRDSを利用した12ppb〜20ppm(モル分率),霜点(ガス中の水蒸気が気体から直接霜になる温度)に換算して-100℃DP〜-55℃DPの領域の気体中の水分量を計測することのできる微量水分計です。CRDS微量水分計は,微量水分(低露点領域)を最も正確に計測できる方式です。
CRDSは非常に高い精度で水分を測定することができるため,化学,石油,食品,医薬品などの分野で広く使用されています。また非常に高い感度を持ち,ppbレベルの水分を検出することができます。
DewTracer mini CRDS-H2O

写真
神栄テクノロジー株式会社製 CRDS微量水分計
DewTracer mini CRDS-H
2Oの本体およびモニタ部


新和実業株式会社は,神栄テクノロジー株式会社が開発したCRDS微量水分計「DewTracer mini CRDS-H
2O」を低露点領域の露点計として活用し,金属材料の雰囲気熱処理炉などの雰囲気の露点計測用として新たに「低露点計測システム」を開発し,これを熱処理などの生産現場で手軽に利用できるシステムとしてお客様にご提供します。

腐食性ガスが含まれる雰囲気ガス中の露点計測にも対応します。計測原理がガス中の水蒸気圧に依存しないため,H2Oよりも蒸気圧の高い成分が含まれるガス中の水分量(霜点)計測にも対応します。

湿度・露点測定方式の中でも、CRDSは理想的な絶対測定法であり、信頼性が高く優れた測定方式です。また,写真の「DewTracer mini CRDS-H2O」は12ppb〜20ppm(モル分率)の絶対湿度を計測する微量水分計ですが,この値を霜点に変換するための物理量が既知であるため,計測値を霜点(この領域は露点とは言わないため)に換算して出力できます霜点としての出力範囲は-100℃〜-55℃です。
計測した水分量,霜点換算値のデータはアナログおよびデジタル出力が可能で,市販の記録計にも記録できます。

これまで,鏡面冷却式露点計において-75℃以下の露点計測や,-50℃以下の霜点の±0.2℃の精度での連続計測はペルチェ素子を利用した鏡面冷却式露点計ではペルチェ素子への負荷が大きすぎることから問題がありました,これらの問題の克服に道が拓けました。つまり,低露点領域のガス中の水分計測の連続測定(常時測定)が高精度で可能となりました。

CRDS微量水分計本体の製造,修理および校正は日本国内の神栄テクノロジー株式会社の拠点にて行います。
出荷時には産総研の一次標準で不確かさの算出を含めた校正がなされた校正用基準器を利用して校正した製品をお客様にお届けします。

新和実業株式会社では,「DewTracer mini CRDS-H2O」を露点計として利用し,これまで不自由であった微量水分領域(-100℃〜-55℃DP以下の低露点領域)の露点計測システムを工業炉を使う金属熱処理の現場をはじめ,様々な領域にご提供してゆきます。 特に
自動車部品などの製造現場(特に金属熱処理関係)のお客様にご好評頂いている台車式露点計測システムの考え方を発展させ,このCRDS微量水分計を核とした低露点領域の水分計測を確実に行うためのシステムを構築し,お客様にご提供します。

新和実業株式会社からご提供する場合の形態は,鏡面冷却式露点計と同様の台車式(必要なガスサンプル機器類を台車内にまとめたもの低露点計測システム)が主となりますが,「DewTracer mini CRDS-H2O」単体でのご提供も可能です。

想定される主な用途

メッシュベルト型連続焼結炉の冷却帯の炉内雰囲気の露点計測(特にステンレス系の材料の場合)
N
2+H2雰囲気の焼入炉の雰囲気の露点計測(RXガスなどを利用しない場合の雰囲気など)
TiやTi合金の熱処理
液体窒素の管理(液体窒素中に含まれる水蒸気が凍って存在する氷に起因する窒素ガスの露点の上昇の管理)
NH
3ガスや半導体プロセスで利用されるガス中のH2Oの管理
全固体電池の特に正極材を扱う製造環境に求められる微量水分の連続計測と管理
ドライルームやドライチャンバーの湿度管理

詳細はお問い合わせください。

CRDS微量水分計本体についてのより詳しい解説(神栄テクノロジー株式会社のサイト)

CRDS微量水分計 DewTracerシリーズの詳細はこちらから
(神栄テクノロジー株式会社のホームページへ移動します)

CRDS(Cavity Ring-Down Spectroscopy)方式とは?
(神栄テクノロジー株式会社のホームページへ移動します)

CRDS微量水分計の想定される主な用途例

ステンレス系などCrを含む材料の粉末焼結炉(連続焼結炉)の雰囲気の露点(霜点)管理
液体窒素のストレージタンクに氷として混入している水分量の管理
半導体プロセスで使用されるガス中の微量水分計測
N
2+H2雰囲気での金属熱処理における熱処理炉内に供給するガスの水分管理(水蒸気分圧の管理)
N2+H2雰囲気での鉄鋼材料の焼入(低露点の雰囲気ガスでのCOなどを使わない焼入)の炉内雰囲気管理
リチウムイオン電池の生産などで利用されるドライルームやクリーンルーム,ドライチャンバーの湿度管理(製造環境の霜点温度が-60℃FP以下に下がっていることを連続してモニタリングする用途)

全固体電池の特に正極材を扱う製造環境に求められる微量水分の連続計測と管理
(静電容量式露点センサのような測定値のドリフト発生による問題が生じにくいです。)
鉄鋼の材料の水素還元などで使われる水素の露点(霜点)管理
酸化ポテンシャルの高い金属の熱処理雰囲気の水分量管理
低露点領域(-55℃以下)の領域の露点計,水分計の標準器として
など

金属熱処理炉向けや電池開発向けなどで,炉内雰囲気ガスのCO
2やCO用の赤外線分析計(NDIR方式)と組み合わせたシステムの製作も可能です(ただし,サンプルするガス中に10μm以下の粉塵が多い場合にはCRDS微量水分計ではなく,低露点仕様の鏡面冷却式露点計にてご案内する場合があります)。

【解説:露点と霜点と過冷却露点の違いについて】

露点(ろてん・Dew Point)
湿潤空気中の水蒸気圧に,水の飽和蒸気圧が等しくなる温度。(JIS Z 8806:2001)
つまり,鏡面冷却式露点計で考えた場合,101325Pa(=1atm)においてサンプルしたガスに含まれる水蒸気が鏡面に露(液体としての水)として結露する温度。単位は℃または℃DP。単位は℃の後ろにDPを付けて,露点であることを明示する場合がある。

霜点(そうてん・Frost Point)
湿潤空気中の水蒸気圧に,氷の飽和水蒸気圧が等しくなる温度。(JIS Z 8806:2001)
つまり,鏡面冷却式露点計で考えた場合,101325Pa(=1atm)においてサンプルしたガスに含まれる水蒸気が鏡面に霜(固体としての水,つまり氷)として着霜する温度。通常,この温度は0℃以下であるため,鏡面冷却式露点計で考えた場合,鏡面に露として水が結露するのではなく,霜が付着する。このときの温度を霜点(そうてん)と呼び,露点とは区別する場合がある。
露点(過冷却露点)と霜点とでは,同じ温度であっても実際の水分量がごく僅かに霜点の方が少ないことに注意する必要がある。単位は℃または℃FP。単位は℃の後ろにFPを付けて,霜点であることを明示する場合がある。
なお,霜点換算で-75℃FP以下(モル分率で1.2ppm以下)の領域を微量水分領域と言う。

過冷却露点(かれいきゃくろてん)
これは
鏡面冷却式露点計の場合のみ考えなければならない。
通常,水は0℃以下では固体(氷・霜)になるが,鏡面冷却式露点計の場合,鏡面の温度が-30℃〜-40℃であっても,氷(霜)ではなく,水(過冷却水)が付着する場合がある。-30℃以下の温度が露点計で表示されていても,水が付着している場合には露点として考えなければならない。
鏡面冷却式露点計の場合,0℃以下の領域は-30℃前後まで過冷却露点を計測しているケースが多いので,露点として考えて良いことが多い。単位は℃または℃DPとなる。
なお,センサ式(高分子薄膜静電容量式・アルミ薄膜静電容量式),TDLAS式においては0℃以上は露点を表示し,0℃以下は確実に霜点を表示している。結露という物理現象を利用していないためにこのような表示としている。
CRDS微量水分計は,絶対湿度(モル分率)を霜点に変換して表示している。

一般的には,露点計などのカタログやインターネット上のサイトにおいて,霜点も「露点」として記述される場合が多い。広義には,露点および霜点を総称して露点ということがあるためである。ただし,厳密なことを言いたい場合には「露点」と「霜点」を分けて記述する場合がある。本ホームページでも,霜点の領域でも露点と記述している箇所がある。

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