新和実業株式会社からご提供しているフレームアレスタ本体
ガス浸炭焼入炉などの炉内雰囲気ガスを赤外線分析計を利用し、雰囲気中のCO2,CO,CH4分析したり、露点計を使用して炉内雰囲気の露点計測を行ったあとのガスを炉に戻さずにその場で燃焼させ、排気させる際、分析計側,または露点計側に炎が入ること(逆火すること)を防止します。
分析するガス中に水素やアンモニアが含まれている場合にも対応できます。
対応する熱処理設備はガス浸炭焼入炉(RXガスベース、N2+メタノールガスベース),吸熱型ガス変成炉(RXガス発生機),発熱型ガス変成炉(DXガス発生機),焼鈍炉(DXガスベース)、焼結炉(RXガスベース)、窒化炉などになります。
燃料電池の評価において、高濃度のH2を含む排気を大気中に放散する際にこのフレームアレスタにガスを利用している事例もあります。
本製品は、弊社製のガス分析計盤や露点計測システムのほか、大手自動車メーカー様の国内、海外の熱処理工場に設置のガス分析計盤をはじめ、多くの金属熱処理の現場で既に利用されており、熱処理設備で使われるガス分析計用のフレームアレスタとして20年以上の販売実績があります。
熱処理現場でのガス分析に使うための製品のため、接続口径がRp1/4以外のサイズはありません。
バーナーなどの燃焼装置用ではありません。
消防認定品はありません。また、CEマーキングを取得した製品はありません。
必ず定期的に本体を分解し、逆火防止膜(エレメント)を清掃して下さい。煤などで詰まって逆火防止膜を通過するガスの流量が落ちると逆火防止の性能が落ち、逆火が生ずる可能性があります。
原則として赤外線分析計1台につき1個のフレームアレスタを取り付けて下さい。
複数台の赤外線分析計に対して1個のフレームアレスタを使用した場合、NDIRの分析セルに背圧がかかるため、分析値に誤差またはドリフトを生じます。なお、分析計をバイパスする配管系統を設置した場合にも,複数の流路を合流させて1台のフレームアレスタとすることは流量の制御が不安定になるため,できるだけ避けてください。フレームアレスタ自体の圧力損失とガスサンプルラインへの背圧の関係から、1個のフレームアレスタの最大流量はおよそ2L/minとなります。
本製品にはバイメタル式の逆火防止弁(閉止弁)は付いていません。
逆火防止膜には裏表の向きがありますのでご注意下さい。裏表を誤ると逆火するリスクが生じます。
原則として他の用途でのご利用はできません。また、メンテナンス無しでの継続使用はできません。
本フレームアレスタは、逆火防止エレメントの目詰まりにより通気性能が低下することから、逆火防止性能も低下します。逆火防止性能を維持する目的で、半年に一度は分解し、内部の逆火防止エレメントの洗浄を行って下さい。高圧エアによる付着物の除去のほか、超音波洗浄機による洗浄も有効です。
新和実業株式会社では、PL保険には加入しておりますが、本製品を用途外で使用された場合、およびメンテナンス不良による火災発生に対して新和実業株式会社および販売代理店は一切の責任を追いませんので、予め御了承下さい。
また、設置に当たっては取扱説明書を良くお読み下さい。
方 式 金網型フレームアレスタ
寸 法 φ55mm×t22.6mm(突起部を除く)
材 質 ボディ SUS304 逆火防止膜 SUS316L相当
接 続 Rp1/4 (IN側・OUT側とも)
熱処理現場でのガス分析に使うための製品のため、接続口径がRp1/4以外のサイズはありません。
圧力損失 1.5L/minの流量で3kPa以下
ボルトの頭のある側がガスの入り口側になります。
ガスのINとOUTの向きを間違えると逆火防止効果が十分に得られない場合があります。
排気側(OUT側)には、最低でも100mm程度の長さの排気筒の取り付けが必要です。
排気筒はφ6mm用の銅管継手を取り付け、100mm程度の長さのφ6mmの銅管を取り付けることで構いません。その先に火を付けることができます。
フレームアレスタの排気側(OUT側)に燃焼筒を取り付けずに直接火をつけると火災発生の原因になります。
フレームアレスタのIN側(ボルトの頭のある側)と分析計盤は密着させないでください。必ず、1/4インチの短管(50〜100mm程度)を使い、隙間を空けて下さい。
本フレームアレスタは、原則として赤外線分析計1台につき1個をご使用下さい。
取付前に本製品の取扱説明書を必ずお読み下さい(A3×1ページ)。
赤外線ガス分析計を使い,ガス浸炭炉などので炉内雰囲気の分析をする際,分析計からのCOを含むガスを分析計の排気側で安全に燃焼させるために使う製品です。
多くの熱処理現場への納入実績がありますが,消防認定品,EU指令対応品などはありませんのでご了承下さい。
なお,定期的な内部の清掃を行わない場合,逆火するリスクがあります。メンテナンスなしで使うことはできません。