本文へスキップ

新和実業株式会社は熱処理設備・温度制御・雰囲気制御・湿度計測の専門メーカです。

TEL. 0565−28−8822

〒471-0855 愛知県豊田市柿本町6丁目9番地11

電熱式小型流動層炉によるNi-Ti形状記憶合金の熱処理

Ni-Ti超弾性・形状記憶合金の熱処理への新和実業の取り組み

新和実業株式会社がご提供する電熱式小型流動層炉は,現在,Ni-Ti合金製のステント(クラス4:高度管理医療機器)の難しい熱処理による生産に利用されています。
現状,Ni-Ti合金のAf点の正確な記憶がSFF-3225SまたはSFF-1825SLを利用して広く行われています。

新和実業株式会社では,従来からお客様にご提供してきた電熱式小型流動層炉を
Ni-Ti形状記憶合金(超弾性ニチノール)の超弾性の特性を利用した形状の変更と正確にAf点を記憶させる熱処理という非常に狭い分野に絞り,さらなる開発を進めました。その結果,温度制御性の向上,そしてさらなる温度分布性能の向上に成功しました。

流動層炉はセラミック粉体から製品への直接伝熱であることから製品の急速加熱が可能で,超弾性ニチノールの熱処理品質の大幅な向上(製品の歩留まりの上昇)につながっています。
現状、お客様がご要求の品質での「急速加熱→保持→水中への焼入」の処理が実現できています。

超弾性ニチノール(Ni-Ti形状記憶合金)は、NiとTiがほぼ50:50の組成よりもややNiが過剰な組成で、500℃付近での熱処理により準安定なNi
4Ti3相が析出する相変態が生じ、析出硬化が起こります。これを急冷すると全方位形状記憶が得られます。Ni-Ti合金の相変態は非常に複雑です。

新和実業株式会社では,Ni-Ti合金の計算状態図を参考に,Ni-Ti合金の熱処理炉に求められる性能を検討しました。その結果,弊社の電熱式小型流動層炉の急速加熱ができる性能,流動状態,温度制御性(均熱性)などが非常に適していることが分かりました。

Ni-Ti合金の熱処理における冷間から500℃付近までの昇温速度と組織の相変態との関係については、金属工学、材料工学の分野でこれまでに全く研究されてこなかったため,理論的な詳細はよく分かっていません(このあたりに関連する論文は,これまでに発表されたことが無いとのこと)。しかし,最新の複雑な計算状態図から推測すると,室温から500℃までの昇温速度が遅い場合、状態図から考えるとNi
4Ti3の準安定相が得られず、NiTi2とNi3Tiの二相に分離し,形状記憶と超弾性の特性が得られなくなる可能性があると推測しました。
もちろん,これまでに炉の有効領域の温度制御を精密にした上で,冷間からの急速加熱を行い,さらに短時間の時効処理を行った上で水中に焼入れすることが必要であることはいくつかの生産現場にて経験的に知られていました。

新和実業株式会社がご提供しているSFFシリーズ電熱式小型流動層炉は、Ni-Ti合金の難しい熱処理にピンポイントで対応するため、処理対象となる製品の精密な温度制御性と高速昇温(1〜2分で製品の温度を冷間から540℃まで昇温)を実現しています。

従来、熱風循環式の加熱炉、あるいは硝酸塩系のソルトバスをご利用をご検討の皆様には、電熱式小型流動層炉のメリットを必ずや強く感じて頂くことができると思います。
硝酸塩系のソルトバスに比べて圧倒的に高い安全性と扱いやすさ(廃棄物が出ない・火災や爆発のリスクが無いなど)は、これまでに納入したお客様から非常に高くご評価を頂いています。

現在、開発用、試験用として利用できるφ180mm×250mm深さのSFF-1825SL、量産用として利用できるφ320mm×250mm深さのSFF-3225Sの2機種のいずれかをお客様にご提案しております。これらの炉では、例えば500℃の処理であれば±3℃以内の精度(校正された1本の熱電対で計測した際の温度の安定性や再現性において)で炉の有効加熱領域内の温度制御が可能です(SFF-1825SLおよびSFF-3225Sにおいて、530℃の設定に対し幅で3℃以内の再現性を実現しています)。
既にSFF-3225SはNi-Ti合金の超弾性の特性を利用した形状の変更や形状記憶処理に多くご利用頂いており、特に自己拡張型ステントの製造分野でのご利用により、多くの血管疾患の患者様の治療とQOLの向上に貢献しています。

この新和実業株式会社のオンリーワンの技術を実際にテストして頂くことが可能です。
Ni-Ti形状記憶合金熱処理仕様の電熱式小型流動層炉につきましては、オーダーメイドになるためお問い合わせ頂いてすぐにご提供できる詳細な資料はございません。また、本ホームページ上にあるカタログ等以外は用意しておりません。

お問い合わせ頂きましたら,仕様書および御見積書を差し上げます。また,本電熱式小型流動層炉をご検討頂くにあたり弊社から金属材料の表面技術および組織の相変態を専門とする金属部門の技術士がお伺いし、詳細をご説明致します。その後打ち合わせ,試作テスト,炉の設計,製作,試運転調整,納入立ち合いまで担当致します(技術士には、機密保持契約を結ばなくとも,技術士法第45条により秘密保持義務が課せられていますので,機密保持契約を結ぶ前であっても問題の生じないようにいたします)。

詳細は弊社までお気軽にお問い合わせ下さい。


大学や研究機関,企業の研究開発部門でのでの実験用,研究開発用でもお気軽にお問い合わせ下さい。
Ni-Ti合金以外の急速加熱の用途でもお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちらから...


超弾性ニチノール(Ni-Ti形状記憶合金)の熱処理に対応する流動層炉


電熱式小型流動層炉 SFF-3225S(高精度金属熱処理仕様)
SFF-3225Sイメージ SFF-3225Sの流動中の動画はこちらから
(YouTubeから動画を開きます)

Ni-Ti形状記憶合金で作られる製品の熱処理用として,広く量産工程で使用されているモデルです。開発用としてもご利用頂けます。
ソルトバスに代わる加熱装置として導入が進んでいます。

有効加熱領域 : φ320mm×250mm
常用使用温度 : 450℃〜550℃
最高使用温度 : 600℃(600℃での常用はできません)
加熱雰囲気  : 空気(炉に装備しているブロワから供給)
温度分布   : 有効領域内で±3℃以内
電源     : AC200V 三相 50/60Hz

型式 SFF-3225S


  
SFF-1825SLイメージ

電熱式小型流動層炉 SFF-1825SL(小口径高精度モデル)

SFF-1825SLの流動状態の動画はこちらから(YouTubeから動画を開きます)

Ni-Ti形状記憶合金で作られる製品の熱処理用として,特に製品開発や試作用として利用されています。多品種小ロットに対応する場合にもご利用頂けます。
ソルトバスに代わる加熱装置として導入が進んでいます。

有効加熱領域:φ180mm×250mm
常用使用温度 : 450℃〜550℃
最高使用温度 : 600℃(600℃での常用はできません)
加熱雰囲気  : 空気(炉に装備しているブロワから供給)
温度分布   : 有効領域内で±3℃以内
電源     : AC200V 三相 50/60Hz

型式 SFF-1825SL

大学や研究機関での実験や研究開発用途(ソルトバスの代替として)にもお使い頂けます。
旧モデルのSFF-1825Sは受注を終了しました。

SFF-1825SLの流動状態はこちらのリンクからご覧頂けます(YouTubeへ移動します)。



セラミック粉体の流動と調整について

流動層炉の良好な温度分布を得るための流動状態の調整方法

安全にご使用いただくための御願い

return

バナースペース

新和実業株式会社

〒471-0855
愛知県豊田市柿本町6丁目9番地11

TEL 0565−28−8822
FAX 0565−28−4687

E-mailでのお問い合わせはこちら