新和実業株式会社
気相用水素センサ NOTORP-Gによる炉内水素分圧の測定

新和実業株式会社では、株式会社TYK製の気相用水素センサ「NOTORP-G」の取り扱いを開始します。
 
NOTRP-Gを使うことで、ガス窒化炉、ガス軟窒化炉、ガス浸硫窒化炉、ガス浸炭炉、ガス浸炭窒化炉などの雰囲気ガス中の水素分圧を他のガスの干渉を受けることなく、正確に計測することができます。
従来、利用されてきた熱伝導式水素分析計の場合、原理的にはNH
3、H2S(浸硫窒化炉の場合)が干渉成分となるため、特にガス窒化炉やガス軟窒化炉においてH2分圧の正確な分析は難しいと言えます。これに対し、NOTORP-Gはプロトン伝導型固体電解質を利用しており、従来、ガス浸炭炉で使われてきたジルコニアO2センサと同様の方法で、水素分圧の計測を行います。基準ガスにはH2を使いますが、水を電気分解してH2を供給する装置もセットでご提供できます。
 
既に多くのガス窒化炉、ガス軟窒化炉などで利用実績があります。ガス浸炭炉や、減圧浸炭炉でも使用できます。
 


NOTORP-Gは、プロトン伝導型固体電解質を使った水素センサを直接炉内に挿入するタイプのものと、ガスサンプリング式のものの2種類から選択ができます。
 
ガス軟窒化炉の場合は、炭酸アンモニウムなどの析出の影響を受けないようにするため、炉内に挿入するタイプのものが推奨されます。
ガス窒化炉、ガス浸炭炉、ガス浸炭窒化炉の場合、
炉内に直接挿入するタイプのもののほか、ガスサンプリング式のものを選択することができます
 

ガス浸炭窒化炉においてSUJ2など、高炭素鋼の浸炭窒化を行う場合、炉内のCO%、CO2%、H2%を分析することで、プロパンなどのエンリッチガスのほか、NH3ガスの添加量を最適化し、脱炭しない条件で窒化を行うことで、例えばベアリングなどの内輪・外輪の転動疲労強度を上げるプロセスのコントロールや管理が可能です。
 

ガス窒化炉やガス軟窒化炉においては、NH3の分解の度合いを連続して計測でき、窒化ポテンシャルの演算もできます。
また、窒化の品質に問題があった場合の解決の糸口を探ることもできると考えられます。

 

焼結炉においては、雰囲気のH2分圧と露点とが計測できれば、雰囲気(特に冷却帯の雰囲気)の平衡酸素分圧が計算できます。この値と例えばFeが酸化する際の平衡酸素分圧とを比較し、雰囲気の平衡酸素分圧の方が低ければ、製品は酸化しません。また、ステンレス鋼の粉末焼結の場合、Crの平衡酸素分圧と雰囲気の平衡酸素分圧とを比較することで、雰囲気が製品を酸化させるかさせないかを判断できます。
 
演算の例はこちらから(演算のためのMicrosoft Excelのワークシートは新和実業株式会社からご提供可能です。)
 


技術的な詳細はこちらから (株式会社TYKのホームページに移動します)

   
ご参考
 
CpCalcを使うことで、ガス浸炭炉の場合、CO分圧、H2分圧、露点からCP値の演算をすることもできます。
 
CO分圧は、RXガスなどのキャリアガスの原料ガスが分かれば、測定値を入力しなくてもCP値の演算には大きな誤差は出ません。
(浸炭窒化の場合はCO分圧の計測が必要です。)

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